2010年1月28日木曜日

ブッダ「真理のことば」を学ぶ(6)(20100128)

 普天間基地の問題で男は一つの解決策を提案したい。

 沖縄に米軍基地、とりわけ空軍及び海兵隊の航空部隊が存在することは日本の安全保障及び東南アジア地域の安全のため必要である。この必要性については一定の見識をもっている者でなければ理解できない。この必要性が薄れる条件は北朝鮮が核兵器を放棄し、中国や北朝鮮と日本の間で価値観を共有する度合いが非常に濃くなった段階に至るということである。それまでは地道な外交努力と交流促進を積み重ねて行かなければならない。
以上の前提に立ち、当面の解決策について提案する。当面といっても上記のような親密な関係ができるまで少なくとも50年以上の年月がかかるであろう。それまでの間の暫定的な解決策について男は提案するものである。

 それは、沖縄の人たちに目に見える形で精神的な苦痛を補償することである。この補償のため、沖縄以外の自治体で一人当たり年間で500円~10万円程度の負担をすることである。そしてその具体的補償とは、沖縄県民の所得税や住民税をゼロまたは大幅に軽減するのである。つまり我が国の安全を全国民で守るのである。このため‘平和安全税’のような特別税を創設するのである。

 男はもうあまり天下国家のことで思い患いたくないが、今の政治家たちのものの考え方にときどき我慢がならないときがある。ブッダ「真理のことば」の11番目と12番目の詩は、政治家たちに座右の銘としてもらいたいと男は思うのである。

11 まことではないものを、まことであると見なし、まことであるものを、まことではないと見なす人々は、あやまった思いにとらわれて、ついに真実(まこと)に達しない。
12 まことであるものを、まことであると知り、まことでないものを、まことではないと見なす人は、正しき思いにしたがって、ついに真実(まこと)に達する。

 ‘まこと’とはsaaraであり、精とか精髄とか堅牢なものをいうそうである。ブッダ「真理のことば」の漢訳である法句経では‘真利’と訳しているとのことである。漢訳者は‘本当にためになる’という意味に解したということである。

 そうすると、日本の国というある意味では一個の人間のような有機体として、周りを見る場合において、防衛とか安全保障とか周りの安定という局面で見ると、‘本当にためになる’こととは何か、おのずと明らかになるであろう。この場合の‘正しき思い’とは、日本の安全のために沖縄の人たちに過重な負担を強いるのでもなく、いろいろなハコモノ、コンクリートもの、天下りを建設し、これらを管理する組織を設けることではない筈である。

 いろいろなハコモノ、コンクリートものを建設し、これらを管理する組織を設けることは表向きのことであって、実は利権や官僚の利益のための工作である。これは欺瞞であり、正しいことのように見せかけて、実は悪しきことをやっているのである。